第3回「初めてテニスをする人にあなたができるアドバイス」
テニスを楽しむ人を増やすには、そばにいる初心者を誘うのが一番早い。しかし、コートに連れてきて「勝手にどうぞ」では、テニスを楽しむ以前の問題。初心者にできるアドバイスとはどういうものだろう? テニススクールのエキスパートに聞いてみた!
「一緒にテニスしませんか?」とお誘いした時に、初心者の人は大抵、気後れするはず。しかし、もしあなたが少しでも教えることができたら、きっとそ こからテニスの輪も広がっていくに違いない。そこで今回は、初心者にテニスを教えるコツを、テニススクール経営の草分け的存在であり、弊誌連載でもおなじ みの中嶋康博氏にアドバイスしていただいた。
「初心者のテニスのイメージは、プロのようにラケットを大きく振るようなテニスです。しかし、最初からそれをさせてしまうと、飛びすぎたり、コントロール不能なので、まずはコンパクトなスイングから教えましょう。
最初はラケットを短く持って手出しのボールをラケットに当てます。とにかく当てることに集中です。
次にラケット面に手の平を合わせ、そのままグリップまで下がっていって握る、グリップ(フォアハンドイースタン)を教えます。そこで同様に手出しからヒット。ここでもスイングはコンパクトにします。
そしてフォロースルーです。右利きのフォアなら左耳まで振り抜くように。振り抜いたところで2秒止めるなど、ゆっくりが基本です。
ここまでできたらラリーをしましょう。最初は短い距離から、少しずつ距離を広げていきましょう。ここまできたら20回ラリー(20往復ではなく)を目標にするとより楽しみながら上達できます。
車の運転と同じで、若葉マークの人が暴走したら危険です。初心者の人は安全なスイングから先に教え、ラリーが続く楽しさを味わわせてください」
POINT
- 初心者のスタートはボールをラケットに当てること
- 慣れてきたらスイングを作っていく
- 大振り禁止!まずはコンパクトなスイングから
- 目標はラリーを20回!
Voice「テニス初級者に聞きました こんなアドバイスがうれしい!」
30歳から始めたテニス。取りあえず頭から入りたかったので、グリップ、スイングなどなど、事細かに教えてもらいました。年齢いってからのテニスは手っとり早く形にしたいものです。(東京都Iさん・男性)
一度に色々なことを言われてしまうと訳がわからなくなってしまうので、アドバイスは、なるべくシンプルなものがいいですね(東京都Tさん・女性)
「最後までボールを見て」「ボールに近づきすぎ」というアドバイスが、とても役に立ちました(埼玉県Yさん・女性)
友達に誘われてやり始めたので、最初からダブルスのゲームばかりでした。でも、実戦を早めにやっておくと、なぜそれが必要なのかがわかるのでいいですね。「ボレーは身体の前で」というアドバイスがすぐわかりました。(神奈川県Mさん・男性)
知っておきたいルール&マナー講座「 ポール回し」
ポール回しとは、ある人気コミックで「スネイク」とも言われたショットで、ネットのポールの横を通って相手コートの内側に入るショットのこと。ポールの横を通る場合は、ネットの高さは関係なく、有効打となる。
このコンテンツはテニス専門雑誌「スマッシュ」提供です。